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2022年度 文学散歩の報告(11月3日実施)

日本語日本文学科では、毎年秋の休日に文学散歩を開催しています。教員、副手、学生が参加し、文学作品や作家にゆかりのある地を巡ります。これまでには、三鷹、川越、鎌倉、早稲田、上野などを訪れました。
2020年度、2021年度はオンラインでの開催となりました。文学作品や作家に関連したクイズを楽しんだほか、立体的な地図であるGoogleEarthのストリートビュー機能を使ってバーチャルな文学散歩をしました。
この文学散歩の企画や進行などは、有志の学生による日文委員が中心となって行っています。日文委員とはクラス委員のような係で、春の新入学科生歓迎会なども企画し、学科を楽しく盛り上げてくれる存在です。

さて、3年ぶりに対面で実施となった2022年度の文学散歩では、11月3日に乃木坂?青山周辺を散策しました。
はじめに乃木神社に集合して参拝をしたあと、青山霊園と岡本太郎記念館を巡りました。乃木神社は乃木希典大将、静子夫人をお祀りし、大正8年に設立されました。境内には宝物殿もあり、乃木夫妻の写真やゆかりの品が展示されています。
参拝したあとは、徒歩で青山霊園に移動しました。青山霊園は文学や歴史の著名人が眠っています。斎藤茂吉や志賀直哉の墓、近代文学の時代背景を理解するために重要な乃木希典?静子夫人の墓や、明治維新で活躍した大久保利通の墓も訪れました。
斎藤茂吉は精神科医でありながら歌人としての顔も持ち、伊藤左千夫の門下として「アララギ」では中心となって活動していました。
「小説の神様」とも言われる志賀直哉は、自身の体験をもとに『和解』を執筆したほか、『暗夜行路』『小僧の神様』などを執筆したことでも知られています。
また、北里柴三郎の墓にもお参りしました。現代では一般的な「口元を布で覆う(マスク)」「手を清潔に保つ」といった予防医学の考え方を北里柴三郎が打ち立てた、という日文委員からの解説に、参加した教員や学生が感じ入っている様子でした。

岡本太郎記念館は、42年間にわたり岡本太郎が過ごした南青山のアトリエを、そのまま記念館として1998年に開館しました。1階は創作していた当時のままのアトリエを見ることができます。机にはたくさんの筆や絵の具がぎっしりと並んでおり、棚には画布が隙間なく入れられ、芸術への熱意と緊張感がいまでも漂っているようでした。

文学散歩では、教員とともに歩きながら他愛もない会話だけでなく、教員が携わるim体育官网_im体育平台-app|下载分野についても詳しく解説を聞くことができるので、学生にとっても有意義な時間となったのではないでしょうか。教員と学生の双方が、大学で見るのとはまた違ったお互いの一面を知ることができたと思っています。
次回の文学散歩では、例年行なっていた締めのお食事会も復活できることを願っています。

乃木神社での集合写真
斎藤茂吉の墓にて
岡本太郎記念館